品川宿・路地に残る昭和の残像(2)
旧東海道のつづきです。
品川宿にこんな大きな廃墟が!と言う感じですが、
ちゃんとブログのコンセプト通り、路地裏に建っております。
細い道の先に突然現れたので正直驚きました。古い街では既にコミュニティが出来上がっていて、こういった大きなマンションの需要がなかったのでしょうか。
廃墟を見ると、なぜこうなったのか、と、背景となるストーリーを勝手に想像してしまいます。
蔦が壁一面を覆いつくしています。かつてここで生活していた人たちの気配もなく、はじから徐々に浸食されていくマンション。いつか取り壊されて、新しい生活の場となるのでしょう。
さて、別の路地に移り、住宅地を迷路のように続く細い道、更に細い道を選んで突き進んでみます。すると・・・
突き当たりには、またも地域共有の井戸ポンプ。
でも、このあたりの住人は井戸を使っているのでしょうか、いや、住人はいるのだろうか、ゴミの山となったアパートが何とも物悲しいです。
物悲しさを忘れるべく、路地から川に抜けて、荏原神社の恵比寿様の笑顔に癒されます。恵比寿様の石造は、鳥居の傍らにおられますので、ぜひ見ていただきたいと思います。
今回の路地ウラ観光は、人々の生活の営みを考えさせられるものでした。
地域で共有する井戸、人の消えたマンション、“生活”が止まってしまった場所。
そして、薄暗がりでこちらをじっと見つめる猫、にゃあとも鳴かずにうずくまっていました。この界隈の路地にはきっと詳しいことでしょう。