たまたまお玉が池
路地ウラ散策の際、必ずいい風景にめぐり合うとは限りません。
はじめて行くエリアで、あまり長時間になりたくない時には、
事前にお手持ちの地図帳やスマホの地図アプリで確認してみるといいでしょう。
地図上で以下の点に注目して歩く道を選ぶと、実際も比較的古い町並みが残されていたりします。
・一区画の間に余分に存在する妙に細い道
・斜め、もしくは、くねっとした道
・クランク
・わざわざ書かれている階段
と言うことで、実践してみます。
千代田区岩本町で用事を済ませたので、しばらくウロウロ。
だいたいの場所は、このへん。
神田や小伝馬町エリアと隣接し、大きい道路にビル、マンションばかりのきれいな街という印象です。大きい道路に囲まれた2丁目界隈をぐるっと歩いてみます。
ぷんぷん匂うこの一角。
集合住宅?お店かな?
周りにはビルやマンションが多のですが、地図で見ると余計な脇道がある辺りです。
角の建物に続くかたちで建つ店舗兼住宅。
木造モルタル、木枠のガラス戸、しましまテント、大好きな要素が詰まっています。
大きい通りに出て、裏にクランクがある辺りを見てみると、
通り沿いにも関わらず超レトロな商店建築を発見!
「新井商店」
老舗のユニフォーム店のようです。
エンボスの屋号がかっこいい!
在庫でしょうか、箱がぎゅーぎゅー。
マネキンが道行く人をガン見しています。
新井商店の側面が気になり、路地へ入ってみます。
(地図では、この先にクランクが表示されています)
サビとシミと剥落の味わい深い壁、青い雨戸、いい雰囲気。
大きさがまちまちの小窓。
路地の先に目を移すと、お稲荷さんらしき鳥居があるので近寄ってみます。
新しい建物とのコントラストが不思議な感じですね。
「繁栄お玉稲荷大名神」ののぼりと、史跡の説明。
以前ここには“お玉が池”という池があったそうです。
池のほとりに建てられていた祠を今も祀っているのですね。
さて、思いがけず史跡も見ることができ、日も沈んだところで
帰路につきたいと思います。
用事のついでにできるお手軽路地ウラ観光でした。