秩父の思い出(1)
秋も深まり、家の前の公孫樹も色づく季節になりました。
今年歩いた路地ウラで印象深かったところはどこだったかなぁと、
振り返るにはまだ若干早いようにも思えますが、思い出し、
撮りためていた写真を今回載せたいと思います。
夏の終わり、雨の秩父
もともと近代建築が好きなため、秩父の番場町にいくつも残る登録有形文化財に指定されている建物を見に行きました。
メインのお目当ては、昭和初期に建てられた「小池煙草店」と「パリー食堂」。
小池煙草店(昭和初期施工)
カフェ・パリー(昭和2年施工)
他にも、医院建築など、文化財指定のレトロな意匠の建物を堪能することができました。地図を見ながら目的地へ移動するのですが、そこはもちろん、裏道や古くて狭そうな道を選んで歩きます。
この日パリー食堂は、お休みだったため店内に入ることはできませんでしたが、
周囲の様々な角度から写真を撮っていたら、脇道にお稲荷さんを発見!
朱塗りの鳥居が雨上がりの緑に囲まれていました。その横を狭い路地がはしり、となりの通りにぬけることができるようです。文化財の横を失礼しまーす。
さて、裏道を通りながら路上観察をしていきましょう。
あいにくの雨でしたが、植物が生き生きと蔓をのばし、葉を広げている姿を見ることができます。そして、人間の住む建物に侵食していき、自然に帰る姿を想像します。
くねくねとした奥行き感と青いトタンがいいですね。
理容店のレトロなサインポール。
厚ぼったいガラスに包まれた赤青白。
何十年も前のデザインですが、今見てもとてもモダンです。
長年の生活感が漂う一角。
ゴミ箱は昭和初期のものでしょうか、雨水を受けるバケツたちの姿も昔懐かしい昭和の風景。
雨樋から流れ出るところ。
みずいろのコントラスト。
十分に水分を吸い取った苔。
猫も雨宿り。
雄。
そして、雨上がりの景色。
ブロック塀の中は、すっかり自然に支配されていました。
(つづく)